iPhoneが水没してしまった…そんな時の対処方法迷ってしまいます。正解は…?
鹿児島は中央駅近くでiPhone修理屋を運営しておりますスマップル鹿児島店です。
さてさて…常に話題になることで、かなり多くの事例を当店でも取り上げさせて頂いておりますが、細かく水没についての対処方法を解説したいと思います。
どんな電化製品でもそうですが、内部に水が入ってしまうと電気の流れがおかしなことになってしまい電源が切れてしまったり、最悪の場合短絡により接点部分が焦げてしまったり…
さらにひどくなると基板内部が焦げてしまい復旧が完全に困難になったり…うまく一瞬点いたとしても熱を持ったりやがて突然動かなくなってしまうことがあるものです。
中でもiPhoneは7シリーズから耐水機能が備わったとの触れ込みでしたが、実は画面と本体フレームの間に両面テープが張ってあるだけの簡素なものでした。本当に耐水性能があるのかと言われれば少し疑問な感じがします。
また、メーカー公式サイトにもあるように「水濡れが原因の故障の場合は一切の保証が効かない」といった内容の文言があります。
これが意味するところは、結局の所「水で壊れないという保証はしません」という意味にほかなりません。
では気をつけていたのにも関わらず水に濡れてしまったときの対処方法としていくつか上げておきますので、ご参考になれば幸いです。
目次
水に濡れた!慌てず水の種類を確認しよう
水に濡れたと言っても様々なものがありますよね。
雨?海水?川?水道水…?
水道水でもお風呂、洗濯機、洗剤入りの洗面台の水、汚れたトイレ…いろいろあります。
雪、なんてのもありますね。
これらの水の種類ですが、治る確率が高いものは「不純物が少ない水であればあるほど治る可能性が高い」といったところにポイントがあります。
場合によってはジュース、お酒、水ではないですが天ぷら油…日常にはいろんな危険がいっぱいです。
どんな水でもまずはやること
前述したいろんな種類の水分、どんなものであってもまずは「外側を拭き取る」これをやりましょう。
それからトイレなどの汚れた水の場合、感染症の危険もあります。
キレイに拭き取ったら、消毒用アルコールなどで表面を消毒しておくと良いかもしれません。
ティッシュでコヨリを作り、充電口やイヤホンの穴なんかも水を取っておきましょう。
ネット上に出ている対処方法の検証
ネットを調べるといろんな対象方法が出てくるのですが、これって本当に正しいのでしょうか?
実は正しくもあり間違ってもいる…というのがほとんどなのですが、ひとつずつ検証してみたいと思います。
・本体を振って水を出す?
ラーメンの湯切りみたいなイメージでしょうか?
ですがiPhoneのフレームは湯切り網ではありませんので、振ったところで水が出てくるかは疑問です。
下手したら余計に内部に回ってしまうことも…よっぽど運が良くないと振っただけでは治らないと思います。
・ドライヤーで乾かす?
ドライヤーは確かに水を飛ばすための製品です。
がっ!ドライヤーで飛ぶのは外の水分だけです。
内部の水分は飛ばないどころか、熱しすぎると内部で水蒸気になって水が回ってしまうことも…。
・冷蔵庫に入れる?
昔の冷蔵庫は、庫内が乾燥しており野菜とかそのままで入れておくとカピカピになっていました。
その次代の名残りの迷信だと思うのですが、今の冷蔵庫は湿度をしっかりキープしてくれますし、冷蔵庫に入れても乾燥することはありません。逆に冷えて結露して乾燥を遅らせる結果になりかねません。
・乾燥剤とともにジップロックに入れる?
これもよくいろんなところで出てくる対処方法です。
ご自宅に大量の乾燥剤などおいていないと思いますので、お菓子の乾燥剤などを流用するということになると思いますが、
正直効果はゼロに近いと思います。
お菓子の乾燥剤はすでに湿気を吸い込んでいて効能を失いかけていますし、湿気を吸い取ることはできても、水を蒸発させるだけの力はないのです。
大量のシリカゲル剤に埋め込めば効果があるかも…??
不純物の多い水のほうが早めに修理した方が良い
どんなに中に入った水が乾きにくいとは言え、放置していればいつかは乾きます。
この乾いたときの結果が大事なのですが、不純物の多い水の場合その不純物が残って内部接点にコビリついてしまうということがあります。
特に海水は塩…これがやっかいです。
【参照ブログ】
iPhoneを海に落としてしまった!諦めないでスマップル鹿児島へお持ち込みください!
意外なのが雪。雪のミネラル分も結構乾くと厄介です。
汚れたトイレの水も厳しいものがありますね…。
このことからわかるように、逆に乾かさずに修理に出したほうがいいパターンもあるのです。
スマップルでの水没復旧方法
スマップルでの水没復旧方法ですが、なんと言ってもiPhoneの命である基板を徹底的に洗浄することがポイントとなります。
高純度精製水を何度か取り替えながら超音波洗浄機で洗浄し、その後エタノールを使って水分を揮発させます。
精製水で洗浄できない細かいパーツに関しては、接点洗浄剤等を使い手作業で汚れを取り除いていきます。
その後組み立てて…
→電源が入った!!
おめでとうございます!水没復旧作業完了です。お早めにバックアップをお取りください。
→電源が入ったけど何か機能が失われている!
おめでとうございます!失った機能の部分のパーツを交換すれば完了です。お早めにバックアップをお取りください。
→全く電源が入らない…
ご安心ください、お時間をいただき何度も洗浄を繰り返します。通電するまで諦めない根気強い作業が肝要です。
→それでも電源が入らない…
基板の内部が完全にショートで飛んでいる可能性があります。この場合でも、基板修理等で対応可能な場合がありますので、大切なデータなどまだまだ諦めずにご相談ください。
最後に
新しくなるごとに耐水性能が高くなっているはずのiPhoneですが、全国の修理店に毎日のように水没修理依頼が入っていることから、耐水性能なんて全く当てにならないというところが筆者の見解です。
とても悲しく残念なことですが、水につけたら壊れてしまうんです…。
大根の種を撒いたら大根の芽がはえてくるように、物事には必ず原因と結果が対になっています…。
水=故障
これを覚えておいて快適なiPhoneライフを送りましょう…!